誰もが少なからず抱いている後悔の念。その償いの一歩を踏み出すのに遅くはない。
あまり知られていないアフガニスタンの生活を舞台に、時代や運命に翻弄された二人の少年の友情。2003年、無名の新人作家カーレイド・ホッセイニ氏のデビュー作が300万部以上を超える大ベストセラー小説となり、映画化され、大反響をよんだ。少年時代に後悔という十字架を背負った主人公が、過去の過ちを償うため、自らを犠牲にする悲痛な姿は見る者の涙を誘う。根底に流れるものは、運命によって引き裂かれた少年たちの悲しみではあるが、2人の誓った絆の深さは暖かい感動さえ感じさせる。そして、物語は最後に、いつでも強い信念と勇気を持って一歩を踏み出せばもう一度やり直すことができる、と希望に満ちたメッセージを送っている。
まだ平和だったアフガニスタン。少年時代のアミールとハッサンは強い絆で結ばれていた。アミール12歳の冬。恒例の凧上げ合戦で優勝したアミールは、凧を追うハッサンを迎えに行く途中で、ハッサンが街の不良から暴行を受けているのを見てしまう。だが、勇気を出せずに見過ごしてしまったことから気まずさを感じ、ハッサンを遠ざけるようになる。その後、二人の心は決して交わることなく、アミールはソ連によるアフガニスタンへの侵攻の際にアメリカへ亡命する。一生抜くことが出来ないであろう棘が心に刺さったまま……。
20年の歳月が流れ、平穏に暮らすアミールの元にアフガニスタンの恩人から一本の電話が入る。ハッサンに対する後悔の念を残したアミールは、意を決してタリバン独裁政権下の故郷へと向かう。“君のためなら千回でも……”。ハッサンの信頼の言葉に応えるため、あのとき言えなかった気持ちを伝えるために。しかし、そこに待ち受けていたのは、思いもかけない、衝撃の真実だった……。
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